座禅(阿字観)

座禅(阿字観)

「威儀即仏法」という言葉がございますが「形を整えることがそのまま仏法である」という意味になります。
 人間、自分の心の動きを自分の力で意識的に制御することはほとんど不可能です。
 喜怒哀楽はその場その場の状況に応じて人の心の中に自然に生起し、押しとどめようと思ってもなかなかうまくはいきません。
 人間関係や、周りの状況によって人の心は様々に移り変わってゆきます。
 様々に移り変わる人の心をいかにして、偏りのないものにし、仏の心に近づけていくか…
 心を直接制御出来ないのであれば、姿勢(座り方)を整えてみたらどうだろうか、そうすれば、それに伴って心も整ってくるのではないか。

形を整えることが、そのまま仏法であるというこの「威儀即仏法」という言葉の背景には、そのような発想があるように思います。
豊かな緑の中で心静かに座るのは大変気持ちの良いものです。

あらゆる環境がめまぐるしく変わっていく現代社会ですが、出流山は、常に変わらず、来ればなんとなく心が自然に安らぐ、そんな場所でありたいと願っています。